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革 ベルト

革ベルトに使われる革の種類は?

ビジネスでもカジュアルでも、ベルトは服装全体の雰囲気を決める大事なアイテムですね。
そんなベルト素材の定番といえば革です。

革には、天然素材の持つ風合いや耐久性など、布や他の素材にはない特徴があります。
使いこむほどに体に馴染んでいく感覚を味わえるのは、革素材ならでは。

今回は、ベルトに使われる革の種類と、牛革ベルトによくみられる加工方法の種類についてご紹介したいと思います。

まずは、ベルトに使われる革の種類についてみていきましょう。

 

ベルトに使われる革の種類

ベルトには、牛革馬革(コードバン)エキゾチックレザーなどさまざまな種類の革が使われます。 

 

牛革

 

一般的に牛革と言われるものは、ステアハイドと呼ばれる、生後2年程度で、生後3~6ヶ月の間に去勢された雄牛の革です。

革の厚みが均等で、丈夫なためベルトを含め幅広い製品に使用されています。
後ほどご紹介しますが、牛革は加工方法によって様々な風合いのベルトに仕上がります。

 

馬革(コードバン)

 

馬革の中でも、農耕馬の臀部から採れる皮をコードバンと言います。
繊維が緻密で表面はなめらか、しっとりとした質感が特徴です。
1頭からわずかな量しかとれないため希少な素材です。価格も牛革に比べると高めです。

使い始めはやや固めですが、使い込んでいくうちに馴染んでいきます。
独特の美しい艶が特徴のベルトになります。

 

エキゾチックレザー

 

爬虫類や鳥類から採れる皮のことを、エキゾチックレザーといいます。
今回はその中で、ワニ革とオーストリッチ革の2種類についてご紹介しますね。

 

ワニ革(クロコダイル革)

 

エキゾチックレザーの代表的な素材のワニ革。中でもクロコダイル革が人気です。

独特の凹凸のあるうろこ模様が特徴で、高級感と存在感がある革ベルトに仕上がります。

水濡れに弱いため、使用やお手入れには注意が必要です。

 

オーストリッチ革

 

ダチョウから採れる皮のことです。
毛を抜いた後の丸みのある突起(クイルマーク)が特徴です。

このクイルマークは皮全体の約40%にしかないため、クイルマークのあるオーストリッチ革は高級品とされています。

軽くて丈夫なところと、柔軟性が高いところが特徴です。
落ち着いた雰囲気のある上品な印象のベルトに仕上がります。

 

牛革ベルトの代表的な加工方法の種類

 

ベルト素材でも定番の牛革ですが、加工方法によって見た目や風合いが変わります。
牛革の加工方法についていくつかご紹介しますね。

 

ヌメ革

 

植物性タンニン(渋)を使用してなめした革のことです。
表面がほとんど加工されていないため、革の自然な表情が楽しめます。
使い始めは固く、ゴワゴワとした手触りですが、徐々に革の繊維がほぐれて柔らかくなり、
色艶が増していきます。
革の素材感を楽しめるベルトに仕上がります。

 

ブライドルレザー

 

植物タンニンなどでなめした牛革に、ロウ(ワックス)を浸透させた革です。何度もロウを塗りこむことで繊維間の強度と防水性が高まり、表面には美しい光沢がうまれます。
もともとは馬具のために作られた革のため、固く、丈夫で長持ちします。

塗りこんだロウが白い粉として表面に浮き出てきますが、乾いた布でこまめにふき取っていると、深い艶が出てきます。しっかりとした作りと高級感のあるベルトに仕上がります。

 

エナメル革(パテントレザー)

 

革の表面にエナメル塗装を施した革のことです。
塗装には、ウレタン樹脂などが使用されます。
表面を分厚くコーティングしているため、防水性に優れています。
光沢が美しいことから、パーティなど華やかな場面でも使用できるベルトになります。

 

シュリンクレザー

 

熱や薬品を用いて、革の表面を収縮(シュリンク)させて模様(シボ)を強調した革のことです。シュリンク加工を施すことにより革がやわらかくなります。
シボの風合いが美しいベルトに仕上がります。

 

まとめ 

今回は、ベルトに使われる革の種類と、牛革ベルトの代表的な加工の種類についてご紹介しました。

定番の牛革、馬革から個性的な見た目のエキゾチックレザーまで、ベルトにはさまざまな種類の革が使われています。

特に牛革は、加工方法によってビジネス、カジュアル、フォーマルといった幅広い場面で活躍するベルトが出来上がるのが興味深いところです。
次にベルトを選ぶ際は、革の種類と加工方法に注目してみてくださいね。

レザークラフト 革の種類

レザークラフトで使う革の種類や特徴、染色方法は?

ちょっとした革小物を、自分の好きな色や形で作れると素敵ですよね。
今回は、レザークラフトの革に注目してご紹介したいと思います。

レザークラフトで使用される革の種類は多岐にわたりますが、定番なのはやはり牛革です。
中でも、タンニンなめしのヌメ革は、使い込んでいくと色味が変わり、艶が増していくことから、革の風合いを楽しみたい人に人気のある革です。

今回はレザークラフトの革について、なめしの違いによる特徴や、タンニンなめしの革の種類、革の染色方法をご紹介します。

まずは、革のなめし方法についてみていきましょう。

 

なめしとは?

 

動物の体から剥がした皮は、当たり前ですがそのままでは製品には使えません。

皮から余分なものを取り除いて、柔らかく、腐りにくくして加工しやすくする工程が、「なめし」です。

このなめしの工程を経て、皮は革へと生まれ変わります。

現在主流となっているなめしの種類は、フルタンニンなめしクロムなめしヘビーレタンなめし(コンビネーションなめし)の三種類です。

なめしの種類によって出来上がる革の特徴も違ってきます。
詳しくみていきましょう。

 

フルタンニンなめし

 

植物から抽出したタンニン(渋)を用いてなめす、伝統的ななめし方法です。

皮の中心にまでタンニンを染み込ませるため、濃度の異なるタンニン液に順に漬け込んでいく必要があり、なめすのに数ヶ月かかることもあります。

タンニンでなめすと、かたく、丈夫な革が出来上がります。

色や艶の変化といったエイジングを感じられる素材です。

適度にこしがあって扱いやすく、染色もしやすいことから、レザークラフトで最もメジャーな素材です。

 

クロムなめし

 

塩基性硫酸クロム塩という化学薬品をなめし剤に使用する方法です。

フルタンニンなめしに比べるとなめしにかかる時間が短いです。

柔らかく、伸縮性と耐熱性のある革が出来上がります。

経年による色や艶のエイジングは控えめです。

フルタンニンなめしに比べて柔らかく伸縮性があるのが特徴ですが、穴を開けたり縫い合わせたりするレザークラフトでは、力加減が難しいため、特に初心者には扱いにくい素材です。

 

ヘビーレタンなめし(コンビネーションなめし)

 

複数のなめし剤を使用してなめす方法です。
例えば、クロムなめしをした後に再びタンニンでなめす、といったように、複数のなめし剤を使用します。

クロムなめしのしなやかさと、フルタンニンなめしの経年変化しやすい性質を兼ね備えた革など、単独のなめし剤では得られない性質を持つ革を作り出すことが出来ます。

 

このように、なめしの種類によって出来上がる革の性質は異なります。

レザークラフトでは、基本的には手で革に穴を開けたり、縫ったりといった作業を行います。
作りたい作品の種類にもよると思いますが、柔らかすぎると逆に扱いづらいため、
堅さがあって伸びの少ないフルタンニンなめしの革が適しています。

また、使っていくうちに色や艶が変化するのを楽しみたいという方も、
フルタンニンなめしの革を選ぶと良いですね。

そんなフルタンニンなめしの革にもいくつか種類がありますので、
代表的なものをご紹介したいと思います。

 

フルタンニンなめし革の種類

 

ヌメ革

タンニンでなめした革で、表面にほとんど処理をほどこしていない革のことです。
動物が生きていたときのシワやキズなどが残っているため、革らしい自然な表情を楽しむことができます。
また、使っていく内に色味が変化し艶が深まっていくエイジングが見られるのも特徴です。

 

タンロー

ヌメ革の一種で、正式名称は「タンニンなめしろうけつ染め用革」です。タンニンを使用してなめした革で、油分を抜いて染色しやすくしています。

染色することを前提としているので、通常のヌメ革よりも白に近いです。
ヌメ革と同じように経年変化していきます。

 

オイルレザー

植物タンニンでなめした革に、たっぷりとオイルを浸み込ませた革です。オイルは、牛や魚などの動物性のものや、植物性のもの、合成油などが使用されます。

艶があり、手触りもしっとりとしています。
色落ちはしやすいですが、時間が経つと、革に浸み込んだオイルが徐々に浮き上がり、艶が増していくといった特徴があります。

 

以上、フルタンニンなめしの代表的な革を3種類後紹介しました。
どれも色や艶が変化していくエイジングを楽しめる素材です。

最後に革の染色方法について少しご紹介しますね。

 

革の染色について

 

革の染色方法には、染料仕上げと顔料仕上げがあります。

 

染料仕上げ

染料を用いて革の繊維を染め上げる方法です。
透明感のある薄い膜で革の表面を覆う方法で、革の持つキズやしわといった表情はそのまま残ります。本来のキズが少ない高級革にみられる染色方法です。
キズがつきやすく、水濡れにも注意が必要です。

染料仕上げの中でも、革の繊維の中心まで染める方法を「芯通し」、
中心まで染めないものを「半芯通し」といいます。

レザークラフトでは革の切り口(コバ)を処理する必要があるため、
中心まで染色してある芯通しを選ぶと、コバの処理が少しだけ楽になります。

半芯通しの革は、染料で繊維がほぐれすぎないため、耐久性や弾力性を保つことができますが、コバ処理の際には、一度染色した後に磨く必要があります。

 

顔料仕上げ

顔料を用いて、革の表面にペンキを塗るよう色を着ける方法です。革のキズやしわを隠すことができますが、革らしさは損なわれます。
多少の耐水性もあり、傷はつきにくいのがメリットですが、顔料に覆われているため経年変化はあまり楽しめません。

 

まとめ

 

今回はレザークラフトで使う革について、なめし方法の違いによる特徴や、レザークラフトで人気のあるタンニンなめし革の種類、革の染色方法についてご紹介しました。
これからレザークラフトを始めようとしている方や、どんな革を選べばよいのか迷っている方の参考になれば幸いです。

革 種類 手入れ

革の種類別のお手入れ方法について

一言に革といっても、様々な種類のものがありますよね。

表面にほとんど加工をしていないものや、オイルを染み込ませたもの、光沢のあるコーティングをしたものなどなど。
それぞれの革の種類によってお手入れ方法は多少違ってきます。

今回は、ヌメ革、オイルレザー、エナメル革、起毛革の4種類の革のお手入れ方法についてご紹介します。
 
 

ヌメ革のお手入れ方法

 
ヌメ革は、植物性タンニンでなめした革で、表面にほとんど加工をしていません。
そのためキズがつきやすく、シミになりやすいので使い始める前のケアも大切です。

ヌメ革は、使い始める前に日光浴させましょう。
太陽光をあてることで革の内部に浸み込んだ油が浮き出てきて、コーティングされ、汚れも付きにくくなります。

また、使っているうちに、手の油や革自体からでる油によって保護膜が作られます。
ですが、新しい状態ではシミや汚れがつきやすいので、水や油をはじく皮革用の防水スプレーをしておくのがお勧めです。
 
 

ヌメ革の日常のお手入れ

 
普段のお手入れは、やわらかい布で乾拭きしたり、軽くブラッシングするだけで大丈夫です。

汚れがついてしまったときは、デリケートクリームなどを使用して汚れを落とします。
強くこすりすぎるとシミになってしまうので注意が必要です。

ヌメ革は、革の繊維が詰まっているため、他の加工方法の革と比べると丈夫です。

使っていくうちに繊維がほぐれて柔らかくなっていきます。
キズやシミはつきやすいですが、太陽の光や手の油が浸み込んで色合いが深まるにつれ、その欠点も革の味になっていきます。
 
 

オイルレザーのお手入れ方法

 
オイルレザーは、植物タンニンでなめした革に、たっぷりとオイルを浸み込ませた革のことです。
使っていくうちに革の内側に浸み込んだオイルが抜けていきますので、オイルの補給が必要になってきます。

また、オイルを浸み込ませているので、ホコリがつきやすいです。
使い始める前に防水スプレーをして乾かした後、やわらかい布で乾拭きするか、軽くブラッシングしておくのがお勧めです。
 
 

オイルレザーの日常のお手入れ

 
ホコリがつきやすいので、こまめに乾拭き、もしくはブラッシングしてホコリを落としましょう。
毎日触れる財布などは、これで十分です。

靴やバッグなど、汚れが目立ってきたり、艶がなくなってきたなと感じたら、次の手順でお手入れしてみてください。

 1 全体をブラッシングしてホコリを落とす
 2 クリーナーで汚れを落とす
 3 オイルを塗る(ミンクオイルがお勧めです)
 4 乾拭き、もしくはブラッシングする
 
 

エナメル革のお手入れ方法

 
革の表面にエナメル塗装を施した革のことで、パテントレザーとも呼ばれます。

塗装には、ウレタン樹脂などが使用されています。

分厚くコーティングされているので、普通の革よりは水に強いです。
 
 

エナメル革の日常のお手入れ

 
使った後は、柔らかい布で乾拭きします。
汚れがついてしまった時は、エナメル専用のクリーナーで汚れをふき取りましょう。
防水スプレーは、表面の塗装を溶かしてしまうのでお勧めできません。

表面にものが張り付きやすいので、保管には注意が必要です。
紙やビニール製のものは避けて、購入した時についている不織布やネルで包んで、風通しの良い場所で保管しましょう。
 
 

起毛革のお手入れ方法

 
起毛革とは、スエード、ベロア、ヌバックなど、革の表面、または裏面をサンドペーパーで磨いて起毛させた革のことです。
水濡れに弱いため、使い始める前に防水スプレーをするのがお勧めです。
 
 

起毛革の日常のお手入れ

 
使った後は、ナイロンや毛のブラシでブラッシングします。
ホコリが落ちて毛足を整えることができます。

汚れがついてしまった時は、起毛革専用のラバーや消しゴムで軽くこすると落とせます。
あまり強くこすると色落ちしてしまうので力加減には注意が必要です。

使っているうちに毛が寝て表面がテカってくることがありますが、その場合は少し力を入れてブラッシングして起毛させます。
 
 

まとめ

 
今回は、ヌメ革、オイルレザー、エナメル革、起毛革のお手入れ方法についてご紹介しました。

革の種類にあったお手入れをすることが、革製品を長持ちさせる秘訣です。
一度ついてしまったキズやシミは完全に消すことは難しいですが、それも革素材の特徴と言えます。
購入する際には、革の種類やお手入れ方法についてしっかり確認しましょう。

今回の記事が、お手持ちの革製品のお手入れの参考になれば幸いです。

本革 バッグ

本革バッグの革選び!牛・豚・馬・ワニ革のメリット&デメリット

本革バッグの値段はピンキリですが、合成皮革や布製に比べて高価なものが多いですよね。

買ってから後悔しないためにも、まずは素材について知ってから選びたいもの。

そこで、今回は本革のバッグに使われている革の中で、牛・豚・馬・ワニの4種類の革の特徴をご紹介したいと思います。
 
 

本革バッグに使われている革 それぞれの特徴

 

牛革の特徴

本革といえば牛革、というほどに身近な存在である牛革。

世界的な飼育頭数の多さや、生育年数や雌雄の違いによって様々な特徴の革が出来上がるため、幅広い製品に使用されています。

上品な雰囲気と質感があるハンドバッグから、ビジネス仕様のかっちりとしたバッグまで。
牛革一つで、日常の様々なシーンで活躍する様々なバッグを実現できます。

中でも高級とされているのが、生後6ヶ月くらいまでの子牛から採れるカーフスキンです。
成牛の革と比べると銀面(表面)がなめらかで柔らかいのが特徴です。
女性用のハンドバッグなどに多く使用されていて、上質で高級感のあるバッグが出来上がります。

これに対して、牛革の中で一番ポピュラーなのは、ステアハイドです。
「牛革」と表示されているもののほとんどが、ステアハイドでできていると言われるほど代表的な牛革と言えます。

生後2年程度で、生後3~6ヶ月の間に去勢された雄の成牛から採れる皮で、厚みが均一で丈夫なことが特徴です。

カーフスキンに比べると値段はお手ごろなこともあって、男性用、女性用を問わず、ビジネスバッグやカジュアルなバッグなど色々な種類のバッグに使用されています。
 
 

牛革バッグのメリット

 
牛革バッグのメリットは、丈夫で長持ちするところ。

また、上でもご紹介しましたが、様々な特徴を持つ革が出来上がるため、選ぶ楽しみがあるところでしょうか。
牛革は、他の革と比べて繊維組織にばらつきが少なく、厚みも均一です。そのため、耐久性のある丈夫な革が出来上がります。
 
 

牛革バッグのデメリット

 
牛革バッグのデメリットは、重さと水分に弱いところです。

お店で牛革のバッグを手に取ってみると分かりますが、ずっしりとした重みを感じるはずです。
使用する革の厚みや分量にもよると思いますが、豚革や馬革と比べると牛革は重めです。

次に、水分ですが、これは牛革に限らず、本革全般に言えることです。
撥水(はっすい)加工が施されている革もありますが、完全ではないので、出来るだけ水に濡れないようにしたいですね。

水に濡れたままの革をそのままにしてしまうと、カビが生えてしまうことがあります。
柔らかい布で水分をふき取って、通気性の良い日陰で乾燥させるようにすると良いでしょう。

革用のオイルやクリームには、水分を弾く作用がありますので、日頃からのお手入れも大切です。
 
 

豚革の特徴

 
牛革に比べるとあまりなじみがないかもしれませんが、豚革は牛革に次いで多く使用されている革です。

豚革の特徴は、他の皮革と比べて通気性がよいこと、摩擦に強いこと、薄くて軽いことです。

三角形に並んだ毛穴の跡が残っているのも特徴です。

豚革も色々なタイプのバッグに使用されますが、牛革や馬革に比べると、ややカジュアルな印象です。
豚革の裏面を起毛させたピッグスエードは、しっとりとした手触りとやわらかな見た目から、女性用のバッグに使用されることが多いです。
 
 

豚革バッグのメリット

 
豚革バッグのメリットは、薄くて軽いため、長時間持っていても疲れにくいところです。
また、他の皮革と比べると摩擦に強く、キズが付きにくいので、洋服などにすれてもダメージを受けにくいのもメリットです。

豚革の中には、洗えるものもあるので汚れがついても安心ですね。
値段も、牛革や馬革などに比べて安価です。
 
 

豚革バッグのデメリット

 
豚側バッグのデメリットは、牛革と同じく、水分に弱いところ。水に濡れると硬くなってしまったり、シミになってしまいます。
 
 

馬革バッグの特徴

 
馬革は、主にホースハイドホースフロントコードバンに分類されます。
男性用財布に使用されるコードバンは有名ですね。

コードバンは、農耕馬のお尻の部分から採れる革で、高級皮革とされています。
バッグでは、ランドセルのかぶせ部分に使用されることが多いです。

希少な革のため、オールレザーのコードバンバッグはかなり高額になります。

一般的には、馬の胴部分から採れるホースハイドがバッグに使用されることが多く、主に男性用のビジネスバッグなどに使われています。
 
 

馬革バッグのメリット

 
馬革バッグのメリットは、牛革とよく似た見た目でありながら、軽くしなやかなところです。
牛に比べると、毛穴が少ないため銀面(表面)はなめらかです。

薄くて軽いため、長時間持ち歩いても疲れにくいのもメリットです。
 
 

馬革バッグのデメリット

 
馬革バッグのデメリットはやはり水分に弱いところ。
加えて、牛革に比べて繊維密度が粗いため、柔らかいですが、強度は劣り摩擦にも弱いです。
 
 

ワニ革バッグの特徴

 
爬虫類から採れる皮を、エキゾチックレザーと呼びますが、ワニ革はその代表格ともいえます。
凹凸のある独特なウロコ模様が見た目の特徴です。

中でも、クロコダイル革は見た目の美しさと存在感から人気の高い革です。
牛や馬、豚と比べると、天然にしろ養殖にしろ圧倒的に生息数が少ないために希少で、高級皮革に分類されます。
 
 

ワニ革バッグのメリット

 
ワニ革バッグのメリットは、他の皮革と比べて薄い割には、表面も裏面もしっかりしていて丈夫なところです。
メンテナンス次第で長持ちします。

また、クロコダイル革で作られたバッグは、牛や豚と比較するとかなり高価なことから、そのステイタス性も大きな魅力です。
 
 

ワニ革バッグのデメリット

 
ワニ革バッグのデメリットは、やはり水分に弱いところ。

水生生物の革ですが、水分に弱いため、水濡れしないよう注意が必要です。
独特のウロコ模様を活かすために、表面に厚いコーティングをしないことが多いので、キズなども付きやすいです。
 
 

まとめ

 
今回は、バッグに使用される革の中で、牛革、豚革、馬革、ワニ革を取り上げてご紹介してきました。

基本的に、本革のバッグはお手入れ次第で長く使えるものです。

軽さや見た目の重厚感や手触りなど、基準は色々あると思いますが、どのようにバッグを使いたいのか、ということを考えて選ぶのが一番なのかもしれませんね。

なお、デメリットの部分でもご紹介しましたが、天然皮革の弱点は水分です。
水に濡れたら放置せずに、すぐに適切なケアをしましょう。

革のメンテナンスについて気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

革 財布 種類

革財布に使われる革の種類や特徴とは?

色味やデザイン、機能性など、財布を選ぶときのポイントはいくつかありますが、本革の財布を選ぶときは、何の革で出来ているのかも気になりますよね。

今回は、財布に使われる革の種類と特徴についてご紹介したいと思います。
 
 

革財布に使われる革の種類

 
革財布には牛、馬、豚、ワニなど様々な種類の革が使われています。
中でも一番ポピュラーなのはやはり牛革です。

まずは、牛革を中心に財布に使われる革の種類と特徴をいくつかご紹介します。

それでは早速、牛革からみていきましょう。
 
 

牛革の財布と特徴や魅力

 
本革といえば牛革、というほどに身近な牛革。
柔らかく上品な雰囲気のカーフスキンキップスキン、柔らかく丈夫なカウハイド、キメ細やかで丈夫なステアハイドなど、飼育年数や雌雄によって様々な特徴を持つ革が出来上がります。

牛革は加工方法にもよりますが、他の皮革に比べて経年変化(エイジング)を感じやすい素材です。
特に、財布は毎日手で触れるもの。使うほどに風合いが増していくのを実感できるのは、牛革の財布を持つ楽しみの一つかもしれません。

牛革の財布を選ぶときによく耳にする、ヌメ革ブライドルレザーといった単語ですが、これは、革を作る時のなめし方法や加工方法の違いによる革の種類です。

代表的なものをいくつかご紹介しますね。
 
 

ヌメ革

 
ヌメ革は、植物性タンニン(渋)を使用してなめした革のことです。
一目で本革と分かる、革らしい見た目をしています。表面がほとんど加工されていないため、牛が生きていた時の傷やしわなどが残っており、革の自然な表情が楽しめます。

使い始めは固く、ゴワゴワとした手触りですが、使い続けるうちに革の繊維がほぐれて柔らかくなります。
また、太陽の光や、手で触れたときに着く油などで色味も変わっていきます。

まさに「革を育てる」感覚を一番味わえる革と言えます。
 
 

ブライドルレザー

 
植物タンニンなどでなめした牛革に、ロウ(ワックス)を浸透させた革です。
イギリスで1000年以上前から続く伝統的な製法です。

何度もロウを塗りこむことで繊維間の強度と防水性が高まり、表面には美しい光沢がうまれます。
元は馬具のために作られた革のため、固く、丈夫で長持ちします。
塗りこんだロウが白い粉として表面に浮き出ることがありますが、乾いた布でこまめにふき取っていると、深い艶が出てきます。
 
 

オイルレザー

 
植物タンニンでなめした革に、たっぷりとオイルを浸み込ませた革です。
オイルは、牛や魚などの動物性のものや、植物性のもの、合成油などが使用されます。
イタリアのトスカーナ地方に伝わるバケッタ製法という手法で作られたバケッタレザーが有名です。
艶があり、手触りもしっとりとしています。色落ちはしやすいですが、時間が経つと、革に浸み込んだオイルが徐々に浮き上がり、艶が増していきます。
 
 

馬革(コードバン)の財布の特徴や魅力

コードバンは、男性用の財布の素材としてよく使用されています。

すべての馬革をコードバンと呼ぶのではなく、馬の中でも、農耕馬の臀部から採れる皮のみを指します。
一頭からわずかな量しか採れないために、とても希少な高級素材です。

コードバンは、繊維が緻密で表面はなめらか、しっとりとした質感が特徴です。
また、牛革の2~3倍の強度があると言われており、耐久性と美しさを兼ね備えた革と言えます。
使い始めはやや固めですが、使い込むと手になじみ、独特の美しい艶がでてきます。
 
 

豚革(ピッグスキン)の財布の特徴や魅力

豚革の特徴は、通気性がよいこと、摩擦に強いこと、軽いことです。
表面に三角形に並んだ毛穴の跡があるのも特徴です。

豚革の裏面を起毛させたピッグスエードは、しっとりとした手触りとソフトな見た目のため、女性用の財布によく使用されています。起毛させることで、毛穴の跡も目立ちにくくなります。

他の皮革に比べると傷がつきにくいので、毎日使う財布にはもってこいの素材と言えます。
また、牛革や馬革などに比べて安価なのも豚革の魅力です。
 
 

ワニ革の財布の特徴や魅力

 

爬虫類から採れるエキゾチックレザーの代表格ともいえるワニ革。

中でも、クロコダイルは財布の素材としてよく使用されています。
その希少性や見た目の美しさから、高級皮革とされており、凹凸のあるウロコ模様が見た目の特徴です。

財布は、ハンドバックなどよりも使用する革の量は少ないですが、牛革や馬革の表面と比べると、クロコダイル革には圧倒的な存在感がありますね。

強度が高く、メンテナンス次第で長持ちします。水生生物の革ですが、水分に弱いため水濡れしないよう注意が必要です。
 
 

まとめ

 
今回は牛革を中心として、財布に使用される革の種類をいくつかご紹介しました。

一番多く使われているのは牛革ですが、馬革、豚革、ワニ革など財布には様々な種類の革が使われています。
丈夫であったり、経年によって質感が変わったり艶が出てきたりとそれぞれの革には特徴があります。

毎日使う財布だからこそ、素材の特徴を知って選びたいですね。