革のお手入れ

革の種類別のお手入れ方法について

2018.01.05

革 種類 手入れ

一言に革といっても、様々な種類のものがありますよね。

表面にほとんど加工をしていないものや、オイルを染み込ませたもの、光沢のあるコーティングをしたものなどなど。
それぞれの革の種類によってお手入れ方法は多少違ってきます。

今回は、ヌメ革、オイルレザー、エナメル革、起毛革の4種類の革のお手入れ方法についてご紹介します。
 
 

ヌメ革のお手入れ方法

 
ヌメ革は、植物性タンニンでなめした革で、表面にほとんど加工をしていません。
そのためキズがつきやすく、シミになりやすいので使い始める前のケアも大切です。

ヌメ革は、使い始める前に日光浴させましょう。
太陽光をあてることで革の内部に浸み込んだ油が浮き出てきて、コーティングされ、汚れも付きにくくなります。

また、使っているうちに、手の油や革自体からでる油によって保護膜が作られます。
ですが、新しい状態ではシミや汚れがつきやすいので、水や油をはじく皮革用の防水スプレーをしておくのがお勧めです。
 
 

ヌメ革の日常のお手入れ

 
普段のお手入れは、やわらかい布で乾拭きしたり、軽くブラッシングするだけで大丈夫です。

汚れがついてしまったときは、デリケートクリームなどを使用して汚れを落とします。
強くこすりすぎるとシミになってしまうので注意が必要です。

ヌメ革は、革の繊維が詰まっているため、他の加工方法の革と比べると丈夫です。

使っていくうちに繊維がほぐれて柔らかくなっていきます。
キズやシミはつきやすいですが、太陽の光や手の油が浸み込んで色合いが深まるにつれ、その欠点も革の味になっていきます。
 
 

オイルレザーのお手入れ方法

 
オイルレザーは、植物タンニンでなめした革に、たっぷりとオイルを浸み込ませた革のことです。
使っていくうちに革の内側に浸み込んだオイルが抜けていきますので、オイルの補給が必要になってきます。

また、オイルを浸み込ませているので、ホコリがつきやすいです。
使い始める前に防水スプレーをして乾かした後、やわらかい布で乾拭きするか、軽くブラッシングしておくのがお勧めです。
 
 

オイルレザーの日常のお手入れ

 
ホコリがつきやすいので、こまめに乾拭き、もしくはブラッシングしてホコリを落としましょう。
毎日触れる財布などは、これで十分です。

靴やバッグなど、汚れが目立ってきたり、艶がなくなってきたなと感じたら、次の手順でお手入れしてみてください。

 1 全体をブラッシングしてホコリを落とす
 2 クリーナーで汚れを落とす
 3 オイルを塗る(ミンクオイルがお勧めです)
 4 乾拭き、もしくはブラッシングする
 
 

エナメル革のお手入れ方法

 
革の表面にエナメル塗装を施した革のことで、パテントレザーとも呼ばれます。

塗装には、ウレタン樹脂などが使用されています。

分厚くコーティングされているので、普通の革よりは水に強いです。
 
 

エナメル革の日常のお手入れ

 
使った後は、柔らかい布で乾拭きします。
汚れがついてしまった時は、エナメル専用のクリーナーで汚れをふき取りましょう。
防水スプレーは、表面の塗装を溶かしてしまうのでお勧めできません。

表面にものが張り付きやすいので、保管には注意が必要です。
紙やビニール製のものは避けて、購入した時についている不織布やネルで包んで、風通しの良い場所で保管しましょう。
 
 

起毛革のお手入れ方法

 
起毛革とは、スエード、ベロア、ヌバックなど、革の表面、または裏面をサンドペーパーで磨いて起毛させた革のことです。
水濡れに弱いため、使い始める前に防水スプレーをするのがお勧めです。
 
 

起毛革の日常のお手入れ

 
使った後は、ナイロンや毛のブラシでブラッシングします。
ホコリが落ちて毛足を整えることができます。

汚れがついてしまった時は、起毛革専用のラバーや消しゴムで軽くこすると落とせます。
あまり強くこすると色落ちしてしまうので力加減には注意が必要です。

使っているうちに毛が寝て表面がテカってくることがありますが、その場合は少し力を入れてブラッシングして起毛させます。
 
 

まとめ

 
今回は、ヌメ革、オイルレザー、エナメル革、起毛革のお手入れ方法についてご紹介しました。

革の種類にあったお手入れをすることが、革製品を長持ちさせる秘訣です。
一度ついてしまったキズやシミは完全に消すことは難しいですが、それも革素材の特徴と言えます。
購入する際には、革の種類やお手入れ方法についてしっかり確認しましょう。

今回の記事が、お手持ちの革製品のお手入れの参考になれば幸いです。

投稿者: ごとう製革所
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