レザーウェアに使われる革の種類と特徴は?
2018.07.18
革製品の中でも、選ぶのが難しいのがレザーウェアではないでしょうか。
財布やバッグなど手に持つものと違い、革を着るとなると、
手触りや見た目の良さに加えて、着心地もポイントになってきます。
着用していくうちに自分の身体に馴染んでいくのがレザーウェアの魅力でもあります。
今回はレザーウェアに使われる革の種類とその特徴についてご紹介したいと思います。
レザーウェアに使われる革の種類
レザーウェアには、牛革をはじめ馬革、豚革、羊革、鹿革、山羊革などが使用されます。
使われる革の種類によって、軽さや柔らかさ、耐久性などに違いがでてきます。
今回は代表的な革として牛革、馬革、豚革、羊革の4種類を取り上げたいと思います。
それぞれの革にはどのような特徴があるのでしょうか。
早速、牛革からみていきましょう。
牛革
本革といえば牛革というほどに定番の皮革素材ですね。
牛革は、生育年数や雌雄の違いによってさまざまな特徴の革が出来上がります。
中でも高級とされているのが、生後6ヶ月くらいまでの子牛から採れるカーフスキンです。
成牛の革と比べると薄く、耐久性では劣りますが、
銀面(表面)がなめらかで柔らかいのが特徴です。
一方で、牛革の中で最もポピュラーなのは、ステアハイドです。
生後2年程度で、生後3~6ヶ月の間に去勢されて育つ雄牛から採れる皮のことを指します。
去勢されて育つため、けんかによる傷などが少なく、
カーフには劣りますが、キメ細やかで美しい銀面をしています。
怪我や風から身体を守るライダースジャケットには、
厚みがあって丈夫なステアハイドが多く使用されています。
馬革
馬革は、大きく分けてホースハイド、ホースフロント、コードバンに分類されます。
ウェアに使用されるのは、ホースハイドとホースフロントです。
牛革とよく似た見た目ですが、牛革と比べると繊維の密度が荒いため強度は劣ります。
また、摩擦にも弱いです。
軽くて柔らかいためジャケットやパンツなど
さまざまなウェアに使用されています。
特徴的なのは、牛革と比べて伸びが少なく、その形状を保とうとする力があるところ。
使い込むと革独特の経年変化をしつつも、ハリがあるため型崩れしません。
ほぼ買った時の形のまま着続けることができます。
豚革
豚革の特徴は、銀面に三角形に並んだ毛穴の跡があり、
他の皮革に比べると通気性が良いところです。
また、摩擦に強く、傷が付きにくいといったメリットもあります。
牛革と比べると薄くて軽く、柔らかい質感です。
ジャケットやシャツなどに使用されます。
他の皮革に比べると安価なのも豚革の特徴です。
羊革
羊の革は、牛革などと比べるととても薄くて軽く、しなやかで柔らかいといった特徴があります。
生後1年以上飼育された羊の革をシープスキン、
それより若い子羊の革をラムスキンといいます。
ラムスキンは、柔軟で伸縮性に富んでいて、軽いため
高級なレザージャケットなどに多く使用されています。
一方シープスキンは、フランス語ではムートンと呼ばれます。
毛皮を残したまま裏面をスエード加工したものは、
ジャケットやコートによく使用されます。
毛皮が残っているのでしっかり防寒できます。
まとめ
今回はレザーウェアに使用されている牛革、馬革、豚革、羊革についてご紹介しました。
薄くて柔らかい質感のものや、適度な厚みと耐久性があるものなど、
革の種類によってさまざまなタイプのウェアがあります。
また、なめしの方法によっても革の特徴は違ってきます。
植物性のタンニンでなめした革は、はじめは固くごわごわとしていますが、
着ていくうちにくったりと体に馴染んできます。
一方でクロムなめしの革ははじめから柔らかく伸縮性があるのが特徴です。
革らしいエイジングは控えめです。
革素材の魅力は、使い込むうちに自分の体に馴染んでいくところ。
レザーウェアを選ぶ際には、見た目だけでなく、
どのような革が使われているのかにも注目してみてくださいね。
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